《よちよちゾンビ》と《ダッシュゾンビ》。
本作のゾンビは、、どっちでしょう?
▶星0~1:製作側に意地悪された ▶星1.5~2:後悔 ▶星2.5~3:相性がやや悪いのか ▶星3.5:楽しめた ▶星4: 楽しめた♡ ▶星4.5:ハリーポッター ▶星5:超ハリーポッター
映画『#生きている』SNS時代のゾンビ映画
原題 : #alive
製作年度 : 2020年
上映時間 : 99分
監督 : チョ・イルヒョン
主演 : ユ・アイン
パク・シネ
ジャンル : ゾンビ映画 ・ 感染症
韓国の現代風ゾンビ映画『#生きている』。
SNS全盛期らしいハッシュタグを使った邦題でしたが、日本で遊んだわけでは無く原題も同じような意味で#aliveとなっています。
内容をほとんど知らずに、ネットフリックスにひょっこり出てきたので観てしまいました。
あらすじ(ネタバレ無し)
ゲーム中もしくは配信中。
とりあえずPCで誰かと繋がっている最中にマンションの外が荒れ始めます。
ベランダから外を見てみると、辺り一面暴徒化した人たち。
おおよそゾンビ。
開いた口が塞がらない主人公のお家にチャイムがピンポーン。
怖いけどドアを開けようか居留守しようか。
そしてどうやって生き延びようか。
『#生きている』のネタバレ感想
まずゾンビではない?
もし、ゾンビの定義が《一度死んでから蘇ったもの》だとしたら、本作のゾンビっぽい奴はコロナ患者と同じく新型ウイルスの感染症患者になります。
ウイルスと言うのは人を介して次々に感染する事で存続していくのだと思います。そういった点から考えても、本作の感染症患者(ゾンビ)は空腹を満たすために人を食べるのではなく噛みつくだけなので、ただ暴走しているというよりも、ゾンビ媒介感染症と言えるかもしれませんね。
ですがめんどくさいので、今回はゾンビとして話を進めます。
どんなゾンビ映画?
まず僕はゾンビ映画ファンではないです。
と思ってはいたものの、過去に観た作品を思い出してみると結構観ていました。
と言うよりも、映画とゾンビはかなり親密な仲にあるようで。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』はがっつりコメディ。
『ゾンビランド』も同じくコメディ。
『ウォーム・ボディーズ』はゾンビと人間のラブストーリー。
『アイ・アム・レジェンド』はワクチン系ゾンビ映画。
『ワールドウォーZ』はブラピ系ゾンビ映画
『アイアムアヒーロー』は有村架純がもったいない。
『バイオハザード』はシリーズになるだけあって面白い。
『メイズランナー』は実はゾンビ映画。
『キツツキと雨』はなんちゃってゾンビ映画。
『キツツキと雨』はゾンビ映画では無いかな?
どちらにせよ、ゾンビからただ逃げるだけの作品は少ない。
『アイアムアヒーロー』はただ逃げるだけに近いですが、やはり”半分ゾンビ”というスパイスが加わっています。
有村架純は天使。
そして、本作。
『#生きている』は“2020のゾンビ映画。”です。
超簡単にあらすじ・結末をネタバレまとめ
- ゾンビの発生原因は一切不明。
- 部屋はネットが遮断されてしまった。
- お部屋では一人ぼっち。
- 大きな団地なのでベランダ繋がりで知り合いができる。
- その子(パク・シンヘ)はとても可愛い。
- 二人で少し移動して頑張ってみる。
- 政府のヘリコプターが救助に来る。
- 多くの人がSNSで 《#生きている》 を使いだす。
皆がハッシュタグを使いはじめて、やんわりハッピーエンドというオチになります。。
早いゾンビと遅いゾンビ
映画ではないですが、今時のゾンビ作品と言えば『ウォーキング・デッド』。
ウォーキングと言うだけあってゾンビは走りません。ランニングよりも、早めのウォーキングの方が痩せるという事も聞いた事あります。
作品によっては「ウォーキングを侮るなよ!」というゾンビもおりますが『#生きている』のゾンビは全速力で走ります。
しかし大群で襲い掛かる時は、後方部隊はゆっくりと歩いてくれます。
待つことは忘れません。
そんな優しさもありながら、人間と同じスピードで動く事もできるという、いわばモダンベーシックゾンビが採用されているんですね。
ゾンビを走らせるとアクション映画に。
ゆっくり歩かせる場合は人間模様を多めに描きドラマ映画に仕上がる事が多い気がしますが、本作は何とも言えない微妙な立ち位置。
コロナ禍でもつまらないものはつまらない
ゾンビが出てくる映画に現実味を求める時点でどうかとは思いますが、僕が今まで観た他のゾンビ映画と比べると、設定としては現実味が強い作品です。
主人公ジュヌ(ユ・アイン)は特殊な能力を持った人間では無くオンラインゲームが好きな一般人。ヒロインのユビン(パク・シネ)は可愛いけどあくまで一般人。
特別なアクションシーンは少なく、バイオハザードのような要素は皆無でした。
ゾンビの発生原因や根絶方法を考えるようなサスペンス要素は無く、主人公たちが団地のマンションで生き延びる為に奮闘するという、どちらかと言えば現実的で地味な設定。
にもかかわらず、集中しきれないような非現実的なシーンが盛りだくさんな『#生きている』。
人間と変わらない身体能力を持つゾンビですが、相手がヒロインとなると群衆で襲い掛かっても噛みつく事もできず。
屋上に逃げると偶然ヘリコプターが救助に。
理由無きままネットワークが徐々に復旧し始めます。
政府はSNSの救助要請にアンテナをはり救助を進めている。とのことです。。
そしてラストシーンで明かされた感染者数はたったの5万人。
あのスピードで動くゾンビ。
噛まれると数分でゾンビ化するという潜伏期間の短さ。
(そう考えると、ゾンビと言うよりも感染病ですね)
マンションの下が瞬く間にゾンビで埋め尽くされたにもかかわらず、数日間での感染者数が少なすぎる。
もちろんゾンビ撲滅に向けては何も解決しておらず、SNSを使って救助されたとしても、数年後には『メイズランナー』の世界になっている事と思います。
※メイズランナーはおすすめしない
SNSが世界を救う。
と言わんばかりに、
SNSで救助が進んでおり、
SNSで所在地を投稿するように政府から発表があった事。
をラストシーンでねじ込んでいますが、何の捻りも無くすべてが力業。
「なんとなくSNSの時代だから、なんとなく最後にSNSを紐づけてみた。」
という適当なゾンビ映画でした。
自宅から出られなかったり自由に行動できないという、コロナ禍を感じさせるような部分もありますが、そんな理由でつまらない映画が面白くなるなんてことは一切なし。
つまらないものはつまらない。
このご時世なので、あの感染力のウイルス的なものの感染者を5万人におさえている国の感染対策が気になるところです。
映画『#生きている』 ネタバレ感想まとめ
酷評書きましたが、面白いと思う人も結構いるようです。
鑑賞後にがっかりしてしまう作品でも、観ている最中は割と楽しめる僕ですが、本作鑑賞中はやや苦痛でした。
映画を最後まで観ずにレビューする素人と同じにはなりたくないので、最後まで耐え抜いたんです。
ようするに『#生きている』は、この記事を書く為だけに最後まで観た映画ので、記事を読んでくれた人には感謝しかありません。
ありがとう。
まぁ短い映画だけど。