ネタバレ感想

映画『アルゴ』ネタバレ感想 | 実話と言えるか微妙だが、、アメリカとイラン・歴史学ぶ

ベンアフレックのアルゴ-イラスト

アカデミー賞を受賞し、さらにイランを怒らせた映画『アルゴ』。
映画序盤に、アメリカ人が拉致された背景の説明があるので、歴史にあまり詳しくない人でも楽しめますが、詳しく知っているとさらに良いかも。
そして映画鑑賞後はイランやアメリカについて、さらに詳しく知りたくなる!
方も多いと思うので、、、
少しだけ時代背景の解説などもさせていただきます。

※いつも通り途中からネタバレ記事です。

完全主観評価星3.5個

▶星0~1:製作側に意地悪された ▶星1.5~2:後悔 ▶星2.5~3:相性がやや悪いのか  ▶星3.5:楽しめた ▶星4: 楽しめた♡ ▶星4.5:ハリーポッター ▶星5:超ハリーポッター

映画『アルゴ』カナダの策謀を描いたノンフィクション

原題   : ARGO
製作年度 : 2012年
上映時間 : 120分
監督   : ベン・アフレック
主演   : ベン・アフレック
ジャンル : ノンフィクション・サスペンス

ノンフィクション映画と言ってもやや脚色が強めに感じますが、そんな事は関係なし。
しっかりドキドキ楽しめました。
監督兼主演を務めたベン・アフレックは、子役からキャリアを始め、今では脚本、監督から俳優まで務めるイケメン長身のスーパースター。
最近鑑賞した映画は『ゴーン・ガール』かな。

鑑賞前に予備知識

できるだけ短く簡潔に書きますので、未鑑賞の人はぜひ鑑賞前に。

舞台はイラン。
1925~1979年まで続いたパフラヴィー朝(王朝)イラン革命によってぶっ潰れた。
当時のイランの王朝はアメリカにとって都合が良い王朝アメリカの支援を受けていたんです。
そんな王朝が潰れる時に皇帝を務めていたのがパーレビ国王
パーレビ国王イラン国民にとっては好き勝手に暴れていた厄介者。
パーレビ国王は亡命し、最終的に病気の治療という事でアメリカへ逃げる事になったわけですね。
イランでパーレビ国王を裁き、罰したいイラン国民たちは
「おいアメリカ!その男を返しなさい!」ということでイランへの返品を希望。
しかしアメリカは「NO!」

もちろんイラン国民は怒った。。。
それでも、アメリカへ攻撃する事は出来ない、、、。
しかし!!!!
イランにあるアメリカ大使館は攻撃できたのです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%A4%A7%E4%BD%BF%E9%A4%A8%E4%BA%BA%E8%B3%AA%E4%BA%8B%E4%BB%B6
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%A4%A7%E4%BD%BF%E9%A4%A8%E4%BA%BA%E8%B3%AA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

ということで、大使館を襲撃し、職員のアメリカ人を人質にすることに成功した。
さて。人質は救出するのが世の常。
映画『アルゴ』は人質となったアメリカ人を救出するノンフィクション映画です。
(厳密には、人質にならずに大使館から脱出し、隠れていたアメリカ人6人を救出)
『アルゴ』というタイトルは、その人質救出作戦に使われた偽のSF映画のタイトルです。
偽映画のタイトルだった『アルゴ』が、内容違えど本物の映画になり、アカデミー賞を受賞したわけですね。

この一連の事件(イラク・アメリカ大使館人質事件)で、本格的にアメリカVSイランの現在の関係が完成します。

あらすじ(ネタバレ無し)

イラン駐在のアメリカ大使館で人質になったアメリカ人たち。
しかし、人質として拘束される前に大使館を脱出したアメリカ人が6人いた。
脱出したアメリカ人達は、イラン国民に見つかってしまえば殺されてしまう可能性もあり非常に危険な状態だったんですね。
そんな6人の人質を救出する為にCIAは映画関係者のふりをして潜入し、救出を試みる。

映画『アルゴ』のネタバレ感想

以下ネタバレ含みます

映画は“救出が成功する”という事を知った状態で鑑賞する事になりますので
「イランから無事脱出できるのか?」ではなく。
「どのようにしてイランから脱出したのか?」というマインドで観る事になるわけですね。
そう考えると、誰が犯人か分からないサスペンス映画や、主人公が助かるのか死ぬのかがわからないスリラー映画とは違う。
かと言って、オリジナルストーリーで派手なCIAスパイアクションとも全然違う。
映画『アルゴ』はリアルを追求した、緊張感のある回想録(実体験)なんです!!

というわけでもない
のが実際のところ。

鑑賞後にアルゴについていろいろ調べてみると脚色で追加した演出が結構多い。
イランから脱出する空港のシーンでは、飛行機が飛び立つ寸前まで、滑走路で並走しようとするパトカーと武装集団。まるでアクション映画の中途半端なワンシーンの様だったがこれは事実とは異なるらしい。
実際は普通にスゥーッと出国できたと。

空港では別室に連れて行かれ危機的な状況に。
テヘランへの外出の際は騒動に巻き込まれたり。
アメリカ人らしい風貌から、写真を撮られてしまったり。
作戦が突然中止になったにも関わらずトニー・メンデスの独断で強行したり。

ここらへんも全部事実とは異なるらしい。

さらに言えば、CIAはトニー・メンデス単独ではなく2人潜入していた。
映画ではイランに到着後、
拘束されている6人のアメリカ人達が、映画クルーに扮して脱出する作戦を「馬鹿げている」と、批難するが、実際は映画だけでなく幾つもの作戦案を現地へ持っていき、実行する本人たちが自ら映画作戦を選んだらしい。

映画をエンターテイメントとして優れたものにするために、脚色やオーバーな演出をすることはあくまで普通の事で、“脚色”という事実が映画をつまらなくすることは決して無い。

と思ってます。

ただし、これが”実話だ!”と言われてしまうと、やや首を傾げたくなる気持ちもある。事実なのは《映画のロケハンだと偽ってイランから脱出したこと》だけであって、その救出に関する詳細は相当に違う部分が多い。

実際に起こった出来事をベースに、エンタメとして作り上げた映画『アルゴ』。実際の回想録でもなく、目を見張るアクションは無く、謎解きサスペンスでもなく。そして個人的には一番拍子抜けだったのがベン・アフレック演じるCIAのトニー・メンデス。

トニー・メンデスは現地ではCIAとは思えないほど、終始不安そうな顔で立っているだけ。
主人公のCIAが脇役のようにただただ立ち尽くすのみ。
「それが『ジェイソン・ボーン』シリーズと違い、リアルなCIAなのだ!」と言われても、
作品自体はリアル(現実)からかけ離れている。

人物背景描写も少なく、先は見え切っている。銃撃戦があるわけでもないので、ヒューマンドラマでもサスペンスでもアクションでもない。
これはドキュメンタリー?
モキュメンタリー?
いや。
モキュメンタリー風か!

ということで映画『アルゴ』ですが、普通にドキドキ・ウトウトと120分間楽しめます。題材の割には時間も120分と短めなので観やすい。
映画を観終えて、いつも通り事実を調べてみると「結構フィクションだな」と言うのが正直な感想ですが、イランとアメリカについても勉強できたし、
鑑賞時の気持ちが後から変わる事はもちろんありません。
ずっと観たかった『アルゴ』をやっと観れて満足満足。

そして最後に。

ラストシーンのジャック・ニコルソンは偽物に見えました。
いまいち情報源が定かではない怪しい情報が流れていますが、実際はどうなんでしょうか?

正しい情報分かる方いましたらコメント希望です。

映画『アルゴ』から学ぶ《イランとアメリカの関係》

学びのきっかけ程度に少しだけ見て!

映画を基に(きっかけに)、少しだけでも《学び》を。
ということで、
今回は、イランとアメリカのお話です。

こういった国VS国という題材の映画を作る上で、
双方の正義を描く事はやや難しいが、ベン・アフレックが手掛けた『アルゴ』は露骨な反イラン映画として認知され、さらに映画が話題になったもう一つの出来事がアカデミー賞でのこと。
映画『アルゴ』は『ゼロ・ダーク・サーティ』『レ・ミゼラブル』を退け作品賞を受賞したのだが、そのプレゼンターはミシェル・オバマ。
当時大統領だったオバマさんの夫人だ。

イランについての描き方から、受賞後のベン・アフレックのスピーチまでさまざまな批判が上がっている『アルゴ』。

たとえば、本作を観てからイランに旅行できるか?
と聞かれれば、イランについて無知な自分の様な人だったら間違いなく答えは「NG」。
そりゃあ、そういった描き方をするな!!
と言いたくなる気持ちも良くわかる。
実際に今イランがどんな状況なのか?
詳しくはわからないが、国民はアメリカのアパレルブランドもi-phoneも使っているらしい。

ということで、イランとアメリカの関係を順番にわかりやすくまとめていきます。

1978年 イラン革命でイランが突如”敵”になる

イラン革命が起きる前は、独裁政権のパフラヴィ―朝にてパーレビ国王が暴れていました。原油の生産国でもあるイランはアメリカと仲良く取引をしていました。それが、革命で180度変わりました。
今では信じられませんが。

1979年 アメリカ大使館占拠 (喧嘩開始)

パーレビがアメリカに亡命したために、全国王をとっ捕まえたいイランはアメリカへ引き渡すように要求。
しかしアメリカが拒否したことで、イランにある大使館を占拠し職員を人質にした。
その様子は連日アメリカにてテレビで流されたため、アメリカ国民はイランへの不信感がどんどん溜まっていったわけですね。
「イランってとんでもねぇ国だな。」と。

ここからアメリカVSイランが開始です。
映画で描かれたのがここらへんですね。

2002年 核問題からの制裁開始 (喧嘩本格化)

長らくイランとアメリカは取引を断絶してきましたが、ここで新たな問題として、イランの核兵器開発疑惑が出ました。そして実際に核兵器の材料などが発見されてしまいました。
それに対して、アメリカはブチ切れたんですね。
イラン以外の他国(フランスや日本など)に対してアメリカは「イランかアメリカどっちかを選べ!」
具体的には、「イランとお金のやり取りをしたら、アメリカと取引させないぞ?わかってんな?」という事
になります。
子ども同士の虐めのようなものですね。
そんな経済的な制裁があった為、イランのお金の価値は暴落し、必要なものは国へ入ってこない。
酷い状況になってしまいました。

2015年 イラン核合意 (仲直り開始)

オバマ大統領の健闘にて10年近い交渉がまとまりました。
簡単に言えば、「イランさん。核などの危険なものを持たないでください。」という内容です。
そして、「イランさんが約束を守ってくれるなら、経済制裁・輸出の制限を緩めますね。」という仲良しの平和のための合意です。

2018年 イラン核合意をアメリカが離脱 (喧嘩再開)

トランプ大統領がアメリカを核合意から離脱させました。
その為、イランは危険なものを作る。アメリカは制裁を加える。
という元通りになりました。

離脱する際は、周りの国も離脱しないように説得しようだが、トランプの暴走は止まりませんでした。彼に言わせてみれば核合意自体が不完全なんだとか。

映画『アルゴ』ネタバレ感想・イランとアメリカの現状まとめ

『アルゴ』がどんな映画とかいうよりも、イランとアメリカの関係性は再び悪くなってきている。ということですね。
映画のおかげで今回も勉強になりました。
これだから実話を基にした映画は素晴らしい。

ちなみに歴史については、僕は素人なので誤りがあるかもしれません。
参考にはしても鵜呑みにせず、あくまで勉強のきっかけにしてもらえればと思います。
最後まで読んでいただき有難うございました。

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