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映画『ハクソー・リッジ』ネタバレ感想 |凄いけど嘘ついてない?

助ける専門の軍人のお話。

完全主観評価

▶星0~1:製作側に意地悪された ▶星1.5~2:後悔 ▶星2.5~3:相性がやや悪いのか  ▶星3.5:楽しめた ▶星4: 楽しめた♡ ▶星4.5:ハリーポッター ▶星5:超ハリーポッター

映画『ハクソー・リッジ』

原題   : HACKSAW RIDGE(沖縄の断崖絶壁の事)
製作年度 : 2016年
上映時間 : 139分
監督   : メル・ギブソン
主演   : アンドリュー・ガーフィールド

       テリーサ・パーマー
ジャンル : 戦争・ノンフィクション・伝記

 監督のメル・ギブソンといえば『マッドマックス』。
また、過激な描写が話題だった?というか賛否両論だった『パッション』もメル・ギブソン監督でした。今回メル・ギブソンが監督した『ハクソー・リッジ』では、絶対に銃を持たない(人を殺さない)軍人のストーリではありますが、作中の戦争描写はなかなかに残酷です。両軍の死体がゴロゴロと転がっている中での戦闘シーン。
戦争映画が苦手な方は注意が必要かもしれませんが、

テリーサ・パーマーは激可愛い。

とにかく笑顔が可愛い。
アンドリュー・ガーフィールド演じるデズモンド・ドスの彼女/奥さん役で出演しているテリーサ・パーマーの笑顔はとにかく可愛い。
ですが、出演シーンは前半のみ。残念。

あらすじ(ネタバレ無し)

 第二次世界大戦時に、日本軍とアメリカ軍が沖縄で交戦した、ハクソー・リッジ(断崖絶壁)での戦い。主人公のデズモンドは宗教上の理由で銃を持つことを拒否し、銃を持たぬまま戦争に向かう事に。正義感が強く人助けが好きなデズモンドは、銃を持つことなく負傷兵を助けるための衛生兵として戦地入りします。

映画『ハクソー・リッジ』の感想&解説

以下ネタバレ含みます

A TRUE STORY

というテロップから始まるノンフィクション映画『ハクソー・リッジ』は想像以上に戦闘シーンが長く、激しい描写が続きます。負傷兵を助ける衛生兵の話なので、負傷兵が大量に出る事は当然か。戦争映画という事はもちろん事前に把握していたものの、戦地でも絶対に銃を持たない軍人の話という事で、無意識にソフトでドラマ要素が強めの戦争映画を想像していたのかもしれません。
蓋を開けてみれば本編2時間の内、約半分の1時間ほどは戦地の沖縄で、なかなかにグロテスクで激しい描写の交戦状態が続きます。

 映画はデズモンド・ドスが銃を持たないという信念を抱えるまでの生い立ちから始まり、アメリカ軍内での理不尽な事を乗り越えて、後半からは戦地に放り込まれます。戦争映画とも伝記映画ともヒーロー映画とも言えるようなアメリカ映画ですが、これが実話と言うのだから驚き。
 戦闘シーンは戦争の悲惨さを物語るには十分で、尺もたっぷり1時間。ということで、交戦状態は長く続きますが戦闘の背景描写、詳細説明はかなり少ないです。

「戦艦からもっと砲撃しないのかな?」
「あの洞窟は砲撃に耐えれるかな?」
「なぜ崖に欠けられた網を切らないの?」
「なんで切腹したの?」

などなど、疑問に思う事がちらほら。
あれほどの過酷な状況で75人を救った。
というデズモンド・ドス個人のヒーロー像を描くには十分なのかもしれませんが、もう少し戦闘の状況描写があると、戦闘シーンも飽きずに観れるかなと。シーン変わらず長いのでね。
 そういった点でもやはり『ハクソー・リッジ』の舞台は戦争ですが、確実に伝記映画。
『デズモンド・ドス -崖の上の救出-』といった感じでしょうか。

 ちなみに『ハクソー・リッジ』というのは第2次世界大戦の戦地になった沖縄の前田高知という断崖絶壁の崖のような場所の事。当時戦地になった前田高知は今も沖縄に存在するので観光にも行けるようですね。
映画観た人はちょっと気になるはず。

“世界一の臆病者”

 「世界一の臆病者が、英雄になった理由とは ー」
という映画のキャッチコピーは、臆病者の成長物語のように感じますが、主人公のデズモンド・ドスは最初から臆病者とはかけ離れた正義感の持ち主。
幼い頃に医者を目指していたというのも人助けの為で、いったい何を見て臆病者というキャッチを生み出したのか。理不尽で無能な軍隊の上層部目線で臆病者扱いなのかな?
 それに加えて、英雄と言うのはデズモンドが75人を崖から下ろしたという実績に対する評価。同じ正義感を持っていて戦地に入っていても、さっさと被弾して戦死していたら臆病者のままだったと思うと、、悲しい現実です。

民間犠牲者は何処に隠した?

 舞台となったハクソーリッジでの戦闘では、日本兵の半分以上が戦死しているようで、作中でも日本兵はバタバタと倒れていき、後半はアメリカ兵と日本兵の死体だらけの1時間。何度も書きますが、戦争の無残さを物語るには十分な描写に思えます。
 しかし舞台は無人島ではなく沖縄本島です。
にもかかわらず民間の犠牲者は一切描かれません。
当時は人が一切住んでおらず、無人の地域だったのかと勘違いしてしまうほどに、民間犠牲はひた隠し。実際は戦闘地域に住む民間人の内約半分が死亡しています
日本軍の負傷者までも助けるデズモンド・ドスというヒーロー物語の裏にはたくさんの民家人が犠牲になっています。
軍人だけを登場させている本作は、戦争の本当の悲劇は描き切れていないかもしれません。

デズモンド・ドスのキック炸裂

日本兵が投げる手りゅう弾を、空中で蹴り飛ばすデズモンド・ドス。
個人的には、仮に空中キックがノンフィクションであっても興醒め。
突然の出来事で。
よりによって空中で、那須川天心しなくてもよいでしょう。

良心的兵役拒否者とは

『ハクソーリッジ』公式サイトにある情報は下記の通り。

宗教上などの信念に基づき、兵役を拒否する者のこと。アメリカでは建国当時から存在し、第二次世界大戦中も認められていた。

ですが。「宗教的に無理です~。」の一言で、スムーズに拒否が認められるわけではありません。ボクシングの元ヘビー級チャンピオンであるモハメド・アリは良心的兵役拒否者として大変な目に合っていますし。

事実を基にした”とホント”

 『ハクソー・リッジ』は事実をもとに製作した映画(based on a true story)ではなく、真実の物語(A TRUE STORY)です。
ノンフィクションという事実があるからこそ、ここまで非現実的な個人の正義を堂々と映画化できるわけですが、これほどまでに自分を犠牲に出来るヒーローが描かれていると事実を疑いたくなってきますよね。
 まずデズモンドが戦地へ入ったのは、ハクソー・リッジが初めてではありません作中ではわかりやすく演出する為か、デビュー戦がハクソー・リッジですが、それ以前にグアム島、レイテ島の戦いに参戦しています。
 次に、ドスが銃を持つことを辞めた大きな理由の一つになった喧嘩。作中では父と母ですが実際は父と義父だそう。それはどうでも良いか。
 次は戦闘時間。映画ではデズモンドは戦地入りして即座に75人を救出したように見えるのですが、実際は1週間以上の戦闘での出来事の様です。
 そして、紐で一人ずつ崖から下ろしていったデズモンドの行為はもちろん事実。らしいですが。。。
崖の高さは150メートル。大人1人70キロだとして縄で結んでから、縄を握って下ろしていく。これを75人。
できるのかなぁ~。
映画では一人で居残りして次々助けていましたが、、
実際はどうなんでしょうか。

どう思います?

映画『ハクソー・リッジ』 まとめ

第二次世界大戦の中での、沖縄戦の中での、前田高知の戦いでの、デズモンド・ドスの救出劇。戦争や歴史について学べるような作品では無いですが、戦争映画好きには良いのかもしれません。